ムツェンスク郡のマクベス夫人

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SEP 2024 Next

 

4幕のオペラ

アレクサンドル・プライスとデミトリ・ショスタコーヴィチによるリブレット、ニコライ・レスコフ原作

 

あらすじ

時と場所:19世紀後半のロシア中部の都市ムツェンスク郡、およびシベリア街道

 

第1幕

第1場:イズマイロフ家居間、第2場:同庭先、第3場:カテリーナの寝室

カテリーナは裕福なイズマイロフ家に嫁いだが、意地悪な舅ボリスと、夫ジノーヴィとの愛のない生活に傷心の日々を送っている。製粉所の堤防が壊れたので夫は外出、「亭主が出て行くのに涙一つ流しよらん。イコンに貞操を誓わんか。」とねちねちと小言をいい、(製粉所の小麦粉を守るため)「殺鼠剤を用意しろ。」と命じる舅にカテリーナは「お前こそ鼠。」と殺意を抱く。そこへ、新しい下男セルゲイが女中を手ごめにしようとして大騒ぎになる。カテリーナはセルゲイを叱責するが、セルゲイは下心を抱きカテリーナを押し倒す。それを見たボリスは「不倫じゃ。息子に言いつけてやる。」と怒る。その夜遅く、カテリーナのもとにセルゲイが忍び込み強姦する。カテリーナはセルゲイの虜になり、2人は固く抱き合う。

第3場幕開けの孤独を嘆くカテリーナの悲痛なアリアは極めて美しい。後半のレイプ・シーンは、性行為を音楽で描写した有名な場面で、作曲者の非凡な才能がうかがわれる。スターリンが激怒したのもまさにこの点にあった。『カテリーナ・イズマイロヴァ』では、この部分の音楽は短かくシンプルなものに差し替えられている。

 

第2幕

第1場:イズマイロフ家庭先、第2場:カテリーナの寝室

ボリスが夜回りをしながらカテリーナに対する抑えきれない欲望を歌う。そこへ情事を終えたセルゲイが窓から逃げ出す。ボリスはセルゲイを捕まえ、鞭で打ちすえる。驚くカテリーナや下男たちに、ボリスは怒りに打ち震え、息子をすぐ呼びにやらせ、彼の好物であったキノコスープを作れと命じる。切羽詰ったカテリーナはスープに殺鼠剤を入れる。ボリスは苦しみだし、臨終に立ち会った牧師に懺悔するが、カテリーナを恨めしげに指さして死ぬ。カテリーナは嘘泣きをしてキノコによる食中毒とごまかす。再びカテリーナは寝室でセルゲイとの逢瀬を楽しむが、ボリスの亡霊に悩まされる。そこへジノーヴィが帰ってくる。ジノーヴィは不義の現場を押さえ、カテリーナを革のベルトで打ちすえるが、セルゲイにより殺される。

第1場のボリスのグロテスクなアリアと、正教の司祭のシニカルなアリアが面白い。第1場から第2場の間奏曲はパッサカリア形式の壮大なもので、舞台外のバンダも加わり、悲劇的要素を強調する。ショスタコーヴィッチのすぐれた管弦楽法が聴きものである。

 

第3幕

第1場:イズマイロフ家納屋の前、第2場:村の警察署、第3場:イズマイロフ家納屋の前(宴会場)

カテリーナとセルゲイの結婚式が自宅で行われる。納屋にジノーヴィの死体を隠し、何食わぬ顔をする2人。だが、酔いどれの農夫が死体を発見し、警察に通報する。2人は結婚式の宴席で逮捕される。

この幕は全体的に短めで、農夫のコミカルな歌やバンダが大活躍する軽快な「怒りの日」のパロディの間奏曲、警官のユーモラスでグロテスクな合唱と行進曲など、重苦しい劇の中で息抜きの役割を持つ。なお、この幕を交響曲のスケルツォに相当するとする意見もある。

 

第4幕

第1場:シベリア街道 湖のほとり

カテリーナとセルゲイは刑に服し、シベリアに流される。2人と流刑者たちはとある村の湖のほとりで休憩する。すべてを失ったカテリーナにとって、ただ一つの頼みは愛するセルゲイの存在であった。セルゲイに会うことができて、彼を慕うアリアを歌う。(この旋律が後の弦楽四重奏曲第8番に引用されている。)だがセルゲイは心変わりし、別の女囚ソネートカと関係を持ってしまう。囚人たちに囃され、カテリーナは絶望のあまり、ソネートカを道連れに湖に身を投げる。役人は出発を告げ、囚人たちは物悲しい歌を歌いながら船に乗り舞台を去る。

 

ここは、ムソルグスキーの影響を受けたロシア色豊かな場面。特に幕切れ近く、絶望したカテリーナが歌うアリアは悲痛そのもので、劇的なクライマックスを作り上げている。

プログラムとキャスト

おおよその実行時間 - 2時間30分

 

BORIS ISMAILOV: Alexei Botnarciuc
ZINOVI ISMAILOV: Daniel Kirch
KATERINA ISMAILOVA: Sara Jakubiak | 9月25日 & 28日, 10月1日, 3日 & 6日
KATERINA ISMAILOVA: Ángeles Blancas | 9月27日, 10月5日 & 7日
SERGUEI: Pavel Černoch | 9月25日 & 28日, 10月1日, 3日 & 6日
SERGUEI: Ladislav Elgr | 9月27日, 10月5日 & 7日
AXINIA: Núria Vilà
作業員: David Alegret
管理者: Javier Agudo
ポーター: Luis López Navarro
第一作業員: Albert Casals
第二作業員: Facundo Muñoz
第三作業員: Marc Sala
司祭 / ローマ教皇: Goran Juric
軍曹: Scott Wilde
警官: Jeroboám Tejera
ソニエトカ: Mireia Pintó
古い囚人: Paata Burchuladze
ボリスの幽霊: Alejandro López
結婚式の客: José Manuel Montero

 

舞台監督: Àlex Ollé
舞台装置: Alfons Flores
衣装デザイン: Lluc Castells
照明: Urs Schönebaum
制作: Gran Teatre del Liceu
グラン・テアトル・デル・リセウ交響楽団
グラン・テアトル・デル・リセウ合唱団 (指揮:パブロ・アサンテ)
指揮者: Josep Pon

フォトギャラリー
Gran Teatre del Liceu
© Gran Teatre del Liceu
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リセウ大劇場

バルセロナのオペラハウス、リセウ大劇場は、1847年にランブラス通りに設立され、文化芸術センター、市のシンボルの一つとしての役割を果たして長年にわたって続けてきた。

今日は(カタルーニャ、バルセロナ市議会、バルセロナ州議会とMINISTERIOデEducación、文化会館Y Deporte政府が)公営、前述のボディに加えて、組み込まれている、タピエスデルリセウ大劇場で投与され、パトロン評議会とSocietatデルリセウ大劇場(所有者の旧社会)。

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